JTB

地域の魅力創出

地域の魅力創出

JTBグループの「サステナビリティ基本方針(4)地域社会におけるサステナビリティの推進」に基づき、私たちはサステナブルな地域社会の発展に向け、最大限貢献してまいります。
お客様・各事業パートナーとともに、その土地の慣習や倫理観、人々の暮らしを尊重しつつ、コミュニティの発展を支援します。また、人々の交流を通した地域経営や人財育成のソリューションを提供し、持続可能で豊かな地域づくりに寄与します。

地域の支援

地産地消の取り組みの紹介や地域の雇用創出に貢献します。

地域コミュニティの支援

地域の経済的効果だけでなく環境・文化・社会の観点も考慮した観光地開発に取り組むとともに、先住民の権利にも配慮します。

エリア開発

JTBグループでは、交流創造事業の一環としてエリアソリューション事業を行っています。
「地域・エリアを1つのテーマパークのように"つなげ、価値を高める"」を目指すべき姿として掲げ、人流・交流を創造するためにエリア内の既存コンテンツを有機的につなぎ、開発・投資により、新たな価値を生み出すことでエリアのバリューアップに貢献します。

各取り組みの目標と実績

指標 2024年度 実績 2025年度 目標 2028年度 目標
やんばるジップライン事業と「やんばるエリア」の生物多様性を学ぶ機会の提供 11,073名 9,000名 12,000名
Fukukitaru事業による備瀬地区のフクギ並木の維持・保全 68件

取り組み事例1:〈周遊コンテンツ〉やんばるジップライン
沖縄本島の北部、やんばるの森を舞台にした自然に溶け込むジップライン事業を運営しています。亜熱帯の豊かな自然が息づく場所で、空中散策を楽しんでいただくとともにガイドによる希少な植生に関する説明を実施し、生物多様性に関する学びの機会を提供しています。2024年度の参加者実績は11,073名でした。

取り組み事例2:〈エリアの維持・保全〉Fukukitaru
沖縄県本部町の「フクギ並木」で有名な備瀬地区の持続性とフクギの保全を目的に、フクギの苗木を販売するプロジェクトを推進しています。2024年度の販売実績は68件でした。なお本取り組みについては一定程度の役割を終えたため2024年度で終了することとなりました。

持続可能なまちづくり(地域交創プロジェクト)

JTBグループは主体的に地域の多様な関係者と連携し、交流の力により地域課題の解決を通じて、持続可能な地域づくりに貢献しています。

取り組み事例1:カイフジヤマロード構想

カイフジヤマロード構想

JTBでは、観光客の回遊促進に向け、「カイフジヤマロード構想」を掲げ、富士河口湖駅周辺のオーバーツーリズム解消とともに笛吹市をはじめとした県内他エリアの観光による地域活性化を推進し、持続的な観光まちづくりへの貢献を進めています。

2023年11月に河口湖駅前に観光交流拠点「Tourist Base KAWAGUCHIKO」を開業し、訪日外国人の受け入れを進めるとともに、2024年4月には山梨県笛吹市にある富士山の絶景スポット「FUJIYAMAツインテラス」に新たな交流拠点「Lily Bell Hütte」を開業しこれら拠点をつなぐオプショナルツアーを実施することにより、新たな人流を創出し、山梨県全体の地域づくりに、地域の皆さまとともに取り組んでいます。

Tourist Base KAWAGUCHIKO

取り組み事例2:20年先の小豆島をつくるプロジェクト
JTBは、2024年からさまざまな課題を抱える日本の縮図とも言える小豆島において「観光」を基盤とした持続可能な産業を作ることを目的に、「20年先の小豆島をつくるプロジェクト」を発足させました。小豆島2町(土庄町・小豆島町)に伴走し、一般社団法人小豆島・瀬戸内エリアマネジメント協会への参画。小豆島における投資開発を通じ、小豆島を活性化させ、新しい投資を呼び込み収益が地域に再投資される正の循環を生み出します。
シェアサイクル事業を皮切りに、将来を見据えた自動運転バスやAIによる自律運航無人ボートの導入に向けた実証、言葉の壁を解消するためのAI翻訳機ポケトークの導入といった多様なソリューションを組み合わせて多面的に貢献していきます。

文化・自然資源の保全への貢献

JTBグループの「サステナビリティ基本方針(4)地域社会におけるサステナビリティの推進」に基づき、私たちはサステナブルな地域社会の発展に向け、最大限貢献してまいります。
お客様・各事業パートナーとともに、その土地の慣習や倫理観、人々の暮らしを尊重しつつ、コミュニティの発展を支援します。また、地域に根差した有形無形の文化や、地域に継承される知識・技術を大切にし、その価値を毀損せず、価値を高めることを目指します。

文化・自然資源の保全

適切に管理された博物館等での鑑賞や指定されたエリアでの見学など、現地のルールに従って訪問します。

ステークホルダーとの協働

お客様に対する現地の法令やルール、鑑賞・体験にあたっての留意点の説明、ガイドやツアーオペレーター等の適切な選定、社員に対しての教育研修を行います。

文化・自然維持のための対話

JTBグループでは先住民族への理解や自然維持のために、地域コミュニティとコミュニケーションできる機会をお客様に提供しています。

取り組み事例1:〈先住民族への理解〉アイヌ文化を体験するプラン
JTBは北海道ツアーのオプションとして、先住民族アイヌの歴史や生活、伝統文化を五感で感じるプランを提供しています。アイヌガイドの講話を聞き、歓迎の儀式への参加、アイヌ料理、アイヌ文様の木彫りを体験できます。

取り組み事例2:〈先住民族への理解〉ウルル(エアーズロック)観光によるアボリジニ文化理解
JTBは先住民アボリジニにとっての聖地、ウルル(エアーズロック)のふもとをめぐるツアーを提供しています。日本語ガイドが先住民の伝承物語を紹介しながら散策します。

杜の賑い

「地域に埋もれた祭りや芸能を発掘し、旅の中でお楽しみいただく」をコンセプトに、郷土の伝統芸能を一堂に集めたJTBグループのオリジナルイベントです。単なる観光商品ではなく、地元自治体、観光関係機関との連携などから発展的に規模が拡大し、近年では、地域における伝統文化の保護育成、若者たちの創作芸能への芸術支援や、地域活性化事業としての色彩を濃くしながら、全国各地で開催されているステージイベントです。

取り組み事例
2025年1月に「第138回 杜の賑い沖縄」が沖縄コンベンションセンターにて開催されました。

沖縄では40回目の開催となる本公演では、これまでの沖縄の伝統芸能や民俗芸能をもとに構成された成熟した舞台、および新たな沖縄の息吹として創作演舞も加わり、500名強の演者が一堂に会して華やかなステージを披露しました。
この舞台を通して、「杜の賑い沖縄」は歴史や伝統を感じさせながらも、現代の沖縄の魅力を5,400名の観客に体感していただきました。

第138回 杜の賑い沖縄
JTB旅行文化講演会

JTB創立70周年を記念し、1983年から開催されている講演会です。各界を代表する著名人を講師に招き、「旅」にまつわる話題や、専門家ならではのユニークな講演を行っています。自然、文化、歴史とのふれあいや人々の交流を創造し、価値ある出会いや地域の活性化につながる旅を通じた文化活動(地域・文化・人との出会い)をお勧めする機会となっています。

取り組み事例

2024年度は、2025年3月に作家である江國香織氏と俳優 山口智子氏を講師にお迎えし、「旅という物語」をテーマに特別対談を行いました。

JTB旅行文化講演会
地球いきいきプロジェクト

JTB地球いきいきプロジェクトイメージ

※2012年から2024年までの延べ参加人数。1982年からの延べ参加人数は13万名以上

お客様や地域住民とJTBグループの社員が一丸となって取り組むプロジェクトです。観光地での清掃活動をはじめ、自然環境の保全活動、歴史や文化の学習体験など、地域の特色を生かしたプログラムを展開しています。開催プログラム数491件、JTB社員参加人数8,319名、延べ参加人数22,595名※を記録するプロジェクトです。環境美化や、人と人との交流を通じて、そこに関わるすべての方々とともに「地域を元気に、人を笑顔に。」していきたいと考えています。
地球いきいきプロジェクト

取り組み事例:2024年度実施例
ロンドン周辺の公園や生息地を保護することを目的に、雑草の除去、野草や球根の植え付け、小木の伐採と植え付け、ゴミ拾い、小道の補修など、季節に応じた作業を行いました(2024年12月11日実施、参加人数:社員10名、お客様3名計13名)。

日本の森の素晴らしさと大切さ、そしてそれを守ってゆく「循環型林業」の仕組みを学び、実際にその活動の一部として秩父の森にて種植えを行いました(2024年10月5日実施、参加人数:社員15名、お客様18名計33名)。
飫肥杉が使用されている「海幸山幸」列車に乗車し、飫肥杉ミステリーサークルでの清掃活動を実施。宮崎県を代表する「飫肥杉」の魅力や県が取り組む「グリーン成長」について学びました( 2025 年3月9日実施、参加人数:社員6名、お客様24名計30名)。

七尾港まつり in Tokyo

JTBは、2024年能登半島地震により甚大な被害を受けた石川県七尾市における祭り文化の継承と復興支援を行い、震災被害を風化させることなく被災地に寄り添う気持ちを全国に発信していくことを目的として、産官学宗、35団体との連携により、2024年8月、東京都港区の増上寺にて「七尾港まつり in Tokyo」を実施しました。2024年度の実績は、2日間の来場者が約6,000名でした。

七尾港まつり in Tokyo