JTB

人々の成長や人間形成

教育の機会の提供

JTBグループの「サステナビリティ方針(2)お客様とのコミュニケーションを通じたサステナビリティの推進」に基づき、商品やサービスの提供にあたり、地球環境や地域の持続可能性に与える影響についての情報や、地域におけるサステナビリティに関する情報提供に努めています。
具体的には、SDGs教育プログラムなどの提供を通じて、サステナビリティ方針を体現しています。

教育プログラム

取り組み事例1:MY LIV PROJECT~私と私たちのWell-beingに出逢う旅~

日本の将来が「良くなる」と答えた日本の若者は調査6カ国中最下位となり※1、また、日本の子ども・若者の自己肯定感も他国に比べて極端に低いことが指摘されています※2。これらのデータから、子どもたちが自分らしさや自分の可能性を十分に見いだせていない、また未来に希望が持てていない日本の現状が読み取れます。
これらの課題解決に向けて、2024年5月、JTBは全国の9法人※3とともに、修学旅行などの教育旅行を通じて、中高生が多様な価値観に出逢い、自分の価値観や生き方を見いだし、未来の可能性を拡げていく機会を創出する「MY LIV PROJECT 」を立ち上げました。

MY LIV PROJECT~私と私たちのWell-beingに出逢う旅~

プロジェクトでは、「観光人クエスト」「ピースダイアログ」のプログラムを展開し、これまでに全国の中高生累計76,000名へプログラムを提供してきました。
プログラムの特徴は、旅を活用し、地域で活動する人財(観光人・ピースバディ)に光をあて、出逢いの場をデザインしていることです。子どもたちは旅先での出逢いを通じて、地域が大切にしている価値観や歴史文化、風土や精神性を自分事として学びます。地域社会や自然、平和とのつながりの中で自分らしさや生き方に向き合うことは、地球市民の視点を育み、サステナブルな未来社会を構築する力の育成につながると考えています。今後プログラム開催エリアを日本全国・世界へと拡大をすることで、地域人財の発掘・育成や、文化価値継承にもつなげていきます。そして、プロジェクトに関わるすべての人がともに学びあい、成長し、一人ひとりの中にあるWell-beingが、他者や地域社会に派生・循環する平和で心豊かな社会の実現を目指します。

※1 出典:日本財団「18歳意識調査 第62回テーマ『国や社会に対する意識(6カ国調査)』」
※2 出典:内閣府公表「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(平成30年度)」
※3 株式会社PLAY SPACE、一般社団法人次世代教育ネットワーキング機構、株式会社musuhi、一般社団法人Peace Education Lab Nagasaki、認定NPO法人底上げ、NPO法人Peace Culture Village、株式会社うむさんラボ、マドラー株式会社、CHEERS株式会社

MY LIV PROJECT~私と私たちのWell-beingに出逢う旅~

取り組み事例2:持続可能な教育活動を支援する「J's GROW」

JTBは2023年9月、Institution for a Global Society 株式会社とともに、学校行事や探究における教育活動の効果を測定するシステム「J's GROW」を開発しました。本システムは、教育活動を約150の構成要素(例:誰と、どのような地域・場所で、どのようなテーマで、どのような活動を行ったのか)に分解して、活動が生徒のコンピテンシーに与える影響を可視化します。

教育活動効果測定システム「J's GROW」

J's GROWは、データに基づく定量評価と教員の定性的評価を組み合わせることで、これまでの感覚的な振り返りから、効果的かつ具体的な改善策の立案を可能にします。JTBはこれに基づき、学校の教員とともに、「今年度の修学旅行の振り返りを生かして次回の内容をどう変更するか」といった課題を共有し、改善提案を行います。これにより教育活動の質の向上につなげ、長期的に効果の高い教育活動の実現に貢献します。
販売開始から1年半で採用校数は141件の導入実績があり、今後、さらなる拡大により、子どもたちの持続可能な成長を支援していきます。

個々の教育活動が生徒のコンピテンシー変化に与える影響を可視化
学習図書関連

各取り組みの目標と実績

指標 2024年度 実績 2025年度 目標 2028年度 目標
SDGs教育普及のための図書寄贈 60冊 120冊 150冊
地域のサステナブルな取り組みについて、るるぶ情報版各誌での情報発信 141点 148点 148点
地方や企業のサステナブルな取り組みについて、Webメディアでの情報発信 32本 38本 45本

取り組み事例1:学習図書・知育商品

媒体・サービス 名称
Webメディア るるぶKids
ゲーム るるぶ SDGsすごろくゲーム

JTBパブリッシングが発刊する『るるぶ』では、従来のコンセプト「見る・食べる・遊ぶ」に新たに「知る・つくる・学ぶ」を加え、専門家を監修に立てた子ども向けの学習図書や知育商品を提供しています。『るるぶ』の編集ノウハウを生かした楽しくわかりやすい誌面で、自然環境や社会が抱える課題への理解を深めます。2030 年までに達成すべきSDGsの17の目標について、毎日の生活の中で今すぐできる取り組みや世界各国の事例などを、遊びながら学ぶことができるボードゲーム「るるぶSDGsすごろく」なども発売しています。また、乳児から小学校低学年の親御さんに向けてお出かけ情報を発信しているWebメディア『るるぶKids 』では生き物や天気といった子どもにとって身近な自然の不思議を学ぶ記事のほか、お出かけスポットや身のまわりの商品のサステナブルな取り組みに関する記事を通して、親子で環境について考えたりアクションを起こすきっかけづくりを応援しています。

るるぶ SDGsすごろくゲーム
演劇・音楽鑑賞等

取り組み事例1:「こころ」プロジェクト

JTBコミュニケーションデザインでは、運営に携わる全国の公共文化施設において子どもたちの文化芸術体験の格差をなくすことを目的に、子どもたちとその家族を演劇や音楽コンサートなどの公演に招待し、文化芸術の鑑賞機会を提供しました。2024年度の実績は12施設で14公演360名でした。

「こころ羽」プロジェクト