最優秀作品
- 作品名
- Life on Earth Expo.
~感覚を旅する生き物ワンダーランド~ - 受賞者名
- クライシユイさん
アイデアの内容
Life on Earth Expo. ~感覚を旅する生き物ワンダーランド~ とは
地球に人間と共に住んでいる他の生物達の能力を体感するエキスポ。
文化や国、人種、政治、宗教を越えて、人間というひとつの種であることに立ち返ることを目的とする。
そして他種の特性を体験することで、リスペクトが生まれ、地球に住む一員としてのビジョンを描けるエキスポ。
【イベント概要】
旅するように様々な生き物の特性を五感で味わうことができるエキスポ。
①VRパビリオンと②現実パビリオンの2種類があり、合計4つのコンテンツがある。
(VRパビリオンには3つのコンテンツ、現実パビリオンには1つのコンテンツがある。)
①VRパビリオン
Birth 誕生 / Life 生きる / Death 死 の3つのカテゴリーに分かれる。
VRスーツを着て3つの各コンテンツを体験する。
1)Birth〜誕生〜 コンテンツ
様々な生物の生まれる瞬間の喜びを体感するコンテンツ。
例えば、
● クラゲが卵からプラヌラに変態する感覚
● イルカが水中で誕生する感覚
● 鳥が卵を内側から割り、誕生する感覚
● エンドウ豆が発芽する感覚
2) Life~生きる~ コンテンツ
生きる営みを体感するコンテンツ。
例えば、
● 木となり花を咲かせ、紅葉していく感覚
● チーターの最高速度の筋肉の動き
● カタツムリが雨をどう感じるか
● ナマケモノの時間感覚
● カメレオンの皮膚が色変化する感覚
● サナギになる感覚
● 西瓜の実が真っ赤に大きく膨らんでいく感覚
3) Death~死~ コンテンツ
人と死の形態が異なる植物や菌類の死を体験するコンテンツ。循環する生命の感覚を味わえる。
例えば、
● 大樹が老衰し、時間をかけて土に還っていく感覚
● キノコが朽ちて土を豊かにしていく感覚
②現実パビリオン
VRスーツではなく、生き物の特性を体感できる部位毎のギアを装着し、『Challenge~挑戦~』コンテンツの様々なアクティビティを楽しみながらチャレンジするパビリオン。
4) Challenge~挑戦~ コンテンツ
身体の一部分のみ、特性を体験することで、人間の感覚を保持して楽しむことが可能。
パビリオンには、ギアを装着して特性を味わえるレストランやカフェがある。
また山、川、海などを利用した生物たちの能力を体感できるアクティビティもある。
例えば、
● 異種の声帯、口のギアをつけ会話が成立するか試す。ペリカン、ワニ、キリン
● 人間の嗅覚の100万倍から1億倍である犬の嗅覚をつけ、その状態でしか味わえないドリンクを飲んでみる
● コウモリのエコーロケーションを装着し、暗闇で巨大迷路に挑戦
● アリは自分の体重約700倍の重さを持ち運べるので、その力をギアにし、自分の体重の700倍の車を背負ってみる
● ヤモリの何十億もの極小の毛のついた構造の手足ギアで垂直の山を登る
思いついたきっかけ
人間という観点だけで捉えると生活環境、教育、文化、宗教、歴史、政治と相容れないことが表面化し、同じ価値観の共有の難しさや、尺度を統一することは難しく、未だに平和は実現していない。
地球にとって何が平和かを考えることを目的としたExpo.を考えた時に、人間主体の異文化交流が主だった今までのExpo.を脱し、様々な生命を尊重しあう未来のExpo.を描きたいと思った。
地球に住む他の生物達の感覚を共に体感することで、本質的な共通認識を体感できる。そして確たる答えを提示することなく、受け取り手に答えを委ねることが可能である。共存するという本来の意味を問うきっかけになり、それが平和を考えることに繋がることを期待する。
アピールポイント
小さな頃どんな動物になってみたいかを空想した人は多いはず。 Life on Earth Expo.はその楽しさと感動が息づき、まさに感覚を旅する生き物ワンダーランド。老若男女、国、性別も文化も越えて、地球の生物達の素晴らしい特性を体験し感動しましょう。その感動の先に、地球の未来があります。
「5つの観点」に対応
1)
交流が生み出す3つの価値
①人を満たす→新しい体験をすることで感動が生まれ、人と人で対話が生まれる
②社会を発展させる→他生物の能力を味わうことで社会にどう活かすかアイデアが生まれる
③地球の豊かさを守る→豊かさを守るための共存へ具体的なアプローチが出来る
2) サスティナブルなより良い社会の実現が期待できるか
→命の本質を理解するきっかけがこのエキスポで生まれる
3)オリジナリティがあるか
→地球に住む一員としてビジョンを体感できる新しい試み
4) ワクワクする夢のある内容か
→世代、性別、文化など、人には様々な背景があるが、 このエキスポは、どんな人でも、自分自身に合ったワクワクの体験を選べるコンテンツ
5)
アイデア実現のための工夫はされているか
→VRパビリオンはVRスーツがあれば場所を選ばず、各国で開催可能。そして現実パビリオンは様々な土地の特性や、その土地ならではの生き物のデータを使い、特色を出せる
受賞者コメント
クライシユイさん
この度は素晴らしい賞を頂き感謝でいっぱいです。
昨年、最愛の母を亡くし、悲しみを乗り越えたく、人間、植物、菌、動物など地球上の生き物の生と死を学ぼうと本を読む日が続きました。そのなかで文化、政治、宗教、性別、人種の違いがあろうと、私たちは地球に住まう生命の一つであることを再確認しました。このエキスポで生き物達の素晴らしい特性を体験し、その感動の先に地球の平和の形を発見出来たら良いと願っています。
審査員講評
「人間以外の動物種との交流と相互理解」というテーマに深く焦点を当て、カタツムリの視点など詩的な表現が作品にユニークな深みを与えています。人間中心ではない未来を考察するこのテーマは、現代のアート・デザイン・テクノロジー分野で注目されており、その先見性と洞察力が際立つ作品です。
