

第1回 クリエイティブ賞
審査員特別賞


作品名
こんなのでいいの?
はちゃめちゃ
新生トライアスロン!!
〜楽しさとスポーツツーリズムに向けて〜
受賞者名
トライアスロンを参加したことのある人でもない人でも「走ること、自転車をこぐこと、泳ぐことはこんなにも楽しいのか」と知ってもらうための新たなる形のトライアスロン大会です。
ランは二人三脚、バイクはママチャリの合体またはタンデム自転車、スイムは1人が浮き輪に掴まりもう1人がそれを引っ張るように泳ぎます。
普通のトライアスロンとは異なり短い距離で行ったり、学校のプールを使うことで、交通規制や警備にかかる費用を少なくし、誰もが手の届きやすい参加費用を実現します。
また、距離が短いからといっても見応えが少ないわけではなく、東京マラソンのコスプレランナーやスーパーママチャリグランプリの仮装のようにパフォーマンス系を全面的によしとすることで見飽きないレース作りを行います。地域によっては動ける衣装などの貸し出しを行います。例えば会津では白虎隊の衣装、新政府軍の衣装などです。そうすることでスポーツと歴史の掛け合わせを観客にみせられるようにします。
※1 ラン・バイクで着るものをスイムでも着るわけではありません。レース途中着替えスペースを設置し着替えさせます。
私が住んでいる会津若松では年に1度、うつくしまトライアスロンという大会がありました。26年も前から続いており東北のトライアスロン史だけでなく東北のスポーツ史の中で見ても長く愛され続けているものです。
しかし、その大会も参加費の高騰により参加する人数が徐々に少なくなっています。また、トライアスロン自体も昔の誰もが気軽に出来る3種目スポーツから、自転車やシューズの物価高により「富豪のスポーツ」と皮肉が出始め競技人口の減少に拍車がかかっています。
その現状を見た時に、「このまま誰しもが参加できず楽しめないスポーツがあり続けて良いのか。皆んなが参加でき、楽しめるスポーツこそが大衆にとって大事なのではないだろうか」と考えるようになりました。
そんな時SNSでコスプレランナーを見かけ、そこから同じようなものをトライアスロンでできれば、短くとも楽しめるレース作りができるのではないかと考えこのようにいたりました。
私がこの新生トライアスロンでアピールしたい点は敷居の低さと楽しさの両立、そしてスポーツツーリズムのきっかけを作れることです。
敷居の低さと楽しさの両立は、前述したように距離を短くし、費用を削減しつつも競技内容とコスプレ等によって見応えをだすことです。
もうひとつのスポーツツーリズムのきっかけを作れるという点は大会が観光客を呼び込む新たな火種となることです。
例えば私が住む福島では震災やコロナ以降、面白いのにお客さんがこない観光地が数多くあります。そのような観光地を大会のついでに知ってもらうことで福島の観光や文化の面白さに気づいてもらい、経済の発展ひいては復興に繋げていきます。


審査員講評
予測不可能な展開が生み出す意外性と楽しさは、スポーツの新たな魅力を引き出すでしょう。この自由な発想は、「何が生まれるか分からない」という期待感を見事に体現しています。
シンプルでかしこまったルールなどない、誰もが楽しめる、それがスポーツの原点だと改めて実感をすることができた素晴らしいアイデアです。地域の名物スポーツを作って競うような展開も面白いと思いました。
受賞者コメント
この度は、「クリエイティブ賞 審査員特別賞」に選出していただき、誠にありがとうございます。本作品は、私が所属するトライアスロン部をテーマに制作しました。近年、多くのトライアスロン大会が参加者減少の影響を受け、存続が危ぶまれています。その現状を受け、「どうすれば参加者を増やせるのか」を考えたことが、作品の着想のきっかけです。「面白さ」や「新しい楽しみ方」といったスパイスを加えることで、より多くの方がトライアスロンに興味を持つきっかけになればと願っています。