CAREER & CULTURE

CROSS TALK

座談会|デジタル

多くの分野でデジタル活用を推進するJTBグループ。携わる人財のバックグラウンドも多彩です。
学生時代からITを専攻していた人もいれば、まったく関わりのなかった人も。
それぞれが取り組むテーマから見えてくる、JTBグループにおけるデジタル人財の存在感とは。

※内容は取材当時のものです

座談会|デジタル

多くの分野でデジタル活用を推進するJTBグループ。携わる人財のバックグラウンドも多彩です。
学生時代からITを専攻していた人もいれば、まったく関わりのなかった人も。
それぞれが取り組むテーマから見えてくる、JTBグループにおけるデジタル人財の存在感とは。

※内容は取材当時のものです

福田 照紀 Akinori Fukuda

I&Jデジタルイノベーション株式会社
Webシステム部
2014年入社
ソフトウェア情報学部 ソフトウェア情報学科 卒

仕事内容
I&Jデジタルイノベーション(IJDI)の一員としてWeb販売事業部に駐在し、JTBサイトやるるぶトラベルに関わるバックエンドシステムの開発や運用業務を行う。
学生時代に熱中したこと
観光とITをテーマにした卒業研究。地方を効率よく観光できることをテーマに、自治体へのヒアリングなどを重ね、旅行プランの作成を行うWebサイトの構築を自ら手がけた。
これまでのキャリア
2014-:Webシステム部(JTB Web販売事業部駐在)

ソル・へジョン Hyejeong Sul

株式会社JTB
Web販売事業部
パートナーシップマネジメント部
提携販売課 グループリーダー
2018年入社
文学部 中国語課 卒

仕事内容
JTB商品をより多くのお客様に提供するために、主にグローバル企業と提携しての販売を行う。現在はAgoda社(タイ)とTrip.com社(中国)を担当している。
学生時代に熱中したこと
海外への憧れと、新しい言語・文化に対する興味の追求。短期留学を通じて異なる国の人々と交流し、双方の理解を深め、距離を縮めることを楽しんでいた。
これまでのキャリア
2018-:Web販売事業部 提携販売課 グローバル提携業務担当

谷内 将一Shoichi Taniuchi

株式会社JTB
データインテリジェンスチーム
グループリーダー
2009年入社
教育学部 卒

仕事内容
JTBグループにおける生成AIの導入・運用・利活用促進やデータ分析基盤の構築。加えて、将来を見据えたグループ横断のDX・BPR推進プロジェクト、財務システムの改革プロジェクトも兼務している。
学生時代に熱中したこと
野球 。野球は小学校から大学を卒業するまでプレイ。大学では農学系を専攻し、植物の葉の傾きを時間と座標のデータから分析。品種による差異を卒業論文としてまとめた。
これまでのキャリア
2009:札幌支店
2010:法人営業 札幌支店
2011-2015:釧路支店
2016-2018:総務部 経営企画課(旧JTB北海道)
2019-2021:北海道事業部
2022:財務企画チーム
2023-:データインテリジェンスチーム

キャリアとデジタル。出会い方はそれぞれ。

みなさんがデジタル分野で活躍するようになった経緯を教えてください。

谷内

もともと私は就活中から、具体的な領域にフォーカスした目標を持っていなかったんです。当然、デジタルという軸もない。「まずは幅広い経験ができそうな会社に入って、やりたいことを探そう」。そう考えて入社したのがJTB北海道(当時)。あれから10数年になりますが、法人営業、経営企画、財務企画……と、デジタルと直接的には関係しない業務がほとんどでした。
それがなぜ、データインテリジェンスチームに?

谷内

ちょうど産後パパ育休中に、辞令を伝える電話がかかってきました(笑)。その時にはっきり言われたのは、直前に所属していた財務企画チームでの知見を活かしてほしいということ。また、直近まで法人営業を経験していた経験など新しい視点を期待されていたのかなとも思います。青天の霹靂でしたが、すごく嬉しくもありました。法人営業の時代から、業務効率を高められるようMicrosoftアプリや営業支援ツールの活用にトライしていましたし、何よりデータインテリジェンスチームは本格的にAIと関われるセクション。社内だけではなく、社会でも通用する経験ができるんじゃないかと期待しました。

ソル

谷内さんと同じで、私の入社動機もデジタルとはまったく関係がなくて。私は学生時代から異文化交流に興味があり、卒業後は韓国の高校で中国語を教えていました。JTBに転職したのは訪日がきっかけです。同じ国だとは思えないくらいの「歴史と最先端」や「自然と都市」。それがみごとに共存している日本の魅力を、世界に伝える橋渡し役になりたいと思ったんです。今はAgoda社やTrip.com社といったグローバル企業と提携して、JTB商品のグローバルな拡販を手がけています。
その仕事の中で、ソルさん自身はどのようにデジタルと関わっていますか?

ソル

私自身は手を動かして技術を生み出すわけではなく、あくまでもデジタルを活用する立場です。ただ、プロダクトマネジメントを行う以上、デジタルに対する深い理解は必要だと感じています。マーケティング、商品の仕入や造成、販売など、あらゆるプロセスにデジタルが関わってきますし、データ分析のスキルも欠かせない。Web販売を行うシステムそのものについてもしっかり把握し、課題があれば解決策の提示まで行っています。

福田

この3名の中では、私がデジタル人財としていちばんわかりやすいかもしれませんね。私は地方を活性化させるための「観光」と、学生時代の得意分野だった「IT」を掛け合わせた就職先として、JTB情報システム(当時※)を選びました。観光がもっと盛んになれば、地方を元気にできる。ITはそのための有力な手段であるはずなのに、ほとんど活用されていない——当時の私にはそう見えていましたし、だからこそ「自分の力をJTBで発揮したい」と、ずいぶん生意気なことを面接で言った覚えがあります(笑)。

※2021年、日本アイ・ビー・エムとJTBとの合弁会社であるI&Jデジタルイノベーション(IJDI)に再編

谷内

旅行業界は歴史の長さゆえに、デジタルの導入が難しかったという一面もありますよね。今でも、FAXが現役で活躍中の業務だってある。

福田

そうなんですよね。当時はなおさら、レガシーな仕組みの中にある業界だったんだと思います。今の私は、JTBの公式サイトや、「るるぶトラベル」に関わるバックエンドシステムの開発と運用を行っています。私自身はIJDIの社員ですが、実はソルさんと同じ部署に駐在中。直接のやりとりこそありませんが、「るるぶトラベル」はソルさんが担当するAgoda社との提携によってリニューアルされているので、そこには縁を感じています(笑)。

AIで攻める。システムを守る。

みなさんは今、どんなミッションと向き合っていますか。

谷内

主に生成AIの導入による、業務の効率化や質の向上などに携わっています。私がチームに参加した2023年の4月ごろに着手し、2024年の1月から段階的な運用が始まりました。
組織の大きさを考えると、かなりスピーディな導入ですね。

谷内

そうかもしれません。生成AIに社会的な注目が集まる中、JTBとしてもすばやく活用を始め、ノウハウを蓄積していく必要がある。そんな判断のもと、アジャイルかつスモールスタートで踏み切れたのだと思います。そのほかにAIを絡めた取り組みを挙げると、JTB店舗のスタッフが活用できる提案骨子の生成があります。行き先や人数など、お客様ごとにパーソナライズされたものを用意できる。紙のパンフレットを、より便利に置き換える試みですね。こちらはPOC(概念実証)のフェーズに進んでいます。

ソル

JTB以外のチャネル、つまりは提携先である「Agoda」や「Trip.com」が中心になりますが、そこに掲載されたJTB商品を通じて訪日客を増やしていくことがミッションです。提携先とは言いつつも、たとえばAgoda社のチームとは、まるで同じ会社にいるような強い関係性を築いています。いかにJTB商品の魅力を伝えるか、一人でも多くのお客様にご利用いただくか——同じ目的に向かって並走できる、そんな一体感がある。また、Agoda社はもともと新技術の導入に積極的で、データ分析にも非常に長けた会社です。その知見に触れられるのはすごくありがたいですね。

福田

私のミッションとしては、JTBホームページや「るるぶトラベル」のバックエンドシステムを支え、安定稼働させ続けることがまず一つ。たとえばお客様が「るるぶトラベル」でホテルを予約すると、お客様の情報と予約内容がデータとして作成され、それをもとに旅行代金の売り上げや在庫の引き落としが行われる。いわば裏側のシステム処理ですが、サイトの信頼性に大きく関わる重要な部分です。もう一つ、サイトの大規模改修にプロジェクトリーダーとして関わることもあります。数千万円もの予算が動くことも珍しくないので、手応えも緊張感も抜群です(笑)。

デジタルでJTBを変える。きっと業界が変わる。

JTBグループでデジタルに携わる意義をどう捉えていますか?

谷内

「旅行業界はまだまだアナログ」という話が出ましたが、それを大きく変えられる可能性がある。これは業界最大手としての醍醐味ではないかと思います。グループ内はもちろん、事業パートナーである宿泊施設様や運行会社様との関係性も強固ですから、私たちがDXを牽引することで、生産性の高い旅行業界を実現できるかもしれない。

ソル

私も仕事柄、JTBと宿泊施設様との絆に深さを感じます。宿泊施設様のご意見にしっかりと耳を傾けたうえで大きな方向性を決め、旅行業界に新しい風を吹かせる。これまでに努めてたその役割を、デジタル領域においても果たせるのではないかと。

福田

コロナ禍に「Go To トラベル」が立ち上がった時、大急ぎでシステムを対応させる必要がありました。そのときもただ間に合わせるだけではなく「JTBグループらしい思い切った投資と組織力で、差別化されたいいものをつくろう」という気概があった。その姿勢が結果として、業界の刺激になっている部分はあると思いますね。
業界全体まで視野に入れると、ハードルは高そうですね。

谷内

もちろん、一筋縄にはいかないと思います。たとえばアナログに慣れた宿泊施設は高齢の方が経営されているところも多く、デジタルといわれても戸惑うでしょう。だからといってあきらめるのではなく、どうしたら慣習の壁を破れるかを考え抜く。それがJTBグループの役割だと思いますし、実際にプロジェクトとしても動き始めています。これから入社を考えている方にも、未来のある業界だと感じていただきたいです。

ソル

そのうえで心強いのは、社員がデジタルを学ぶ機会も豊富に用意されているところですね。「GACCO」や「Udemy」といった外部のプログラムを通じて、DXの基礎からプロレベルの知識まで学ぶことができる。一方でExcelの関数処理のような、実務ですぐに役立つコースもあります。

福田

私が所属するIJDIはIBMグループでもあるので、IBMから提供される研修プログラムを好きなように受講できるのもありがたいです。

谷内

私も生成AIというテーマを通じて、マイクロソフトやGoogle、Amazonといった外部企業と関わることがあります。まだまだついていけない部分もありますが、そのたびに勉強しながら前へ進む。こういった実務を通じた学びが、もしかしたらいちばん身になるのかなとも思います。その成果をいつか、あらゆるステークホルダーにご満足いただけるJTBグループを、デジタルという側面から実現することに役立てたいですね。「交流の未来をリードするJTB」。そんな存在感を確立することに、デジタルが貢献できたら嬉しいですね。

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