「るるぶ」編集者が全国各地を旅して見つけた“おいしい”を
お届けするご当地バル

日本の各地域にフォーカスし、その土地ならではの食材を使用した料理が楽しめる「交流創造」のリアル店舗を運営。

旅行情報誌「るるぶ情報版」を出版するJTBパブリッシングが、飲食店を運営していることをご存知でしょうか? 2017年6月、赤坂に1号店がオープンしたeditor’s fav「るるぶキッチン」では、「るるぶ」編集者が全国各地を旅して見つけた、とっておきの食材・お料理のほか、日本全国から集めた個性豊かな日本ワインや地酒などをバルスタイルでご提供。「旅行のきっかけをつくる」をモットーに、地域の観光情報を発信する店舗型メディアとしての役割を担っています。なぜJTBパブリッシングが飲食業に挑戦したのか、また今後どのような展開をしていくのかについてレポートします。

「るるぶ」編集者が全国各地を旅して見つけた“おいしい”をお届けするご当地バル

01「るるぶキッチン」事業内容 

「旅をするきっかけ」をつくる店舗型メディア

地域の食材を使ったメニューで、地域とお客様をつなぐ架け橋へ

「るるぶ情報版」など、これまでも旅行に関する様々なメディアを作ってきたJTBパブリッシングですが、出版物やWeb以外で「旅をするきっかけ」をつくるメディアとして展開しているのが、editor’s fav「るるぶキッチン」です。多くの地域情報をお届けしてきた「るるぶ」の編集者は、あまり知られていない地域の魅力を見つけ出して編集する力があるので、それを活かす場として「るるぶキッチン」を立ち上げ、編集者が全国各地を旅して見つけた「お気に入り」のものを、この店舗型メディアで提供・発信しています。

るるぶキッチン①

2017年6月に東京・赤坂に1号店を、同年10月には京都・烏丸御池に2号店をオープン。この場所を通して地域の情報をお客様に届け、地域に興味を持ってもらって、「旅をするきっかけ」をつくりたいという思いで運営しています。リピーターも増加傾向で、毎月変わる地域の特集を楽しみにしてくださっているお客様からのお声もいただいており、地域とお客様をつなぐ架け橋としての役割を担っています。

るるぶキッチン②
2017年6月に東京・赤坂にオープンした1号店。店内には旅行情報誌「るるぶ」のディスプレイをはじめ、ご当地の名産品の物販コーナーも。

02「るるぶキッチン」担当者の思い 

「るるぶキッチン」だからこそできることで、地域の魅力を発信

「るるぶ」編集者の目利きによる、地域の魅力を伝えるメニュー開発

「るるぶ」編集者の目利きによる、地域の魅力を伝えるメニュー開発
(株)JTBパブリッシング
マーケティング本部 事業開発マネージャー
青木 洋高(あおき ようこう)

ご提供する料理に関しては、全国各地の食材を取り扱う「グランドメニュー」のほかに、4週間ごとに特集地域を設定し、「特集メニュー」としてその地域の食材や調味料を使ったオリジナルメニューを開発。メニューブックには料理だけでなく地域の観光情報なども盛り込み、その土地の魅力を知ってもらえるよう工夫しています。特集する地域も都道府県単位ではなく市町村単位まで掘り下げ、必ずその地域に足を運んで、地域の食文化や魅力的な食材を取材し、お客様に「現地へ行ってみたい」と思っていただけるようなメニューを開発するのがモットーです。地域の食材や調味料を使ったメニューはもちろん、地酒や日本ワインもご提供しており、特に日本ワインは常時多くの種類を取り揃えています。お酒や食材に興味を持っていただけたら、「続きは現地で」というスタイルです。

グランドメニュー
グランドメニュー
4週間ごとに地域が変わる「特集メニュー」
4週間ごとに地域が変わる「特集メニュー」
料理写真

「るるぶキッチン」ならではのビジネスモデルを構築

飲食店のビジネスモデルは、基本的にはお客様が飲食をしてくださることで売上が生まれます。もちろん、飲食の売上は大切な収入源ですが、「るるぶキッチン」ならではの新しいビジネスモデルの構築にもチャレンジしています。「るるぶキッチン」のメニューには、4週間おきに地域を入れ替える「特集メニュー」がありますが、この「4週間おきにメニューを入れ替える」というのがこだわりであると同時に、特集地域とタイアップする形で飲食以外の売上を作り出す重要なポイントです。メニューを変えるために企画を考え、仕入れルートを確保し、その都度店内のディスプレイを変え、スタッフはその土地の観光情報を学ぶなど他の飲食店にとっては非常に非効率とも思われるやり方です。しかし、複数の売上ルートを持つことで他店との差別化を図っています。

地域のファンになってもらうイベントづくり

地域の魅力を発信するためのイベントも、積極的に開催しています。この夏は日本全国から5種類のそうめんを揃えて、地域のそうめんを食べ比べてもらう「流しそうめん大会」を実施。また、過去には福島県の復興支援を目的としたイベントで、「るるぶキッチンAKASAKA」のある「赤坂バル横丁」全店舗にご協力いただき、福島の食材とお酒を提供しました。これはJTBグループ本社と連携しながら進めたイベントであり、他にもJTBグループ各社から「るるぶキッチン」というメディアを使って、企業や地域へのソリューションを展開する事例も増えてきました。



03今後の事業展開

交流創造事業の実現を目指す―「るるぶキッチン」の今後の展望

商品開発で地域の魅力を発掘

地域の魅力を発信し、実際に地域に行ってもらうためのきっかけをつくることが「るるぶキッチン」の役割ですが、最近ではメニューやイベントに留まらず、地域の観光資源を使った商品開発もしています。7月には初めてのPB商品となる「りんごよりリンゴな林檎ジュースPresented by るるぶキッチン」を開発しました。今後は書店等での販売も展開していく予定です。販路の拡大だけでなく、今後も全国各地で真心を込めて作られた本物の食材を発掘し、「るるぶキッチン」のPB商品としてお客様にお届けしたいと思っております。 また、「るるぶキッチン」で開発したメニューを地域にフィードバックして、その地域のひとつのコンテンツにできるような取り組みもしていきたいと考えています。さらに、それを「るるぶ」などのメディアで紹介するようなサイクルを生み出すことも、大きな目標です。

りんごよりリンゴな林檎ジュース
りんごよりリンゴな林檎ジュース

本・Web・グループ間でシナジーを生み出し、交流創造事業の実現を目指す

直接お客様の声をダイレクトに聞けるのが店舗型メディアのメリットで、実際に「ここがきっかけで、あの地域へ行ってみたよ」というお声もあり、手ごたえを感じています。今後の展開として、旅行商品への組み込みであったり、インバウンド向けの対応だったりも進めていきたいですし、特集地域を海外にも広げる予定です。この店舗自体をひとつのメディアとして捉え、「るるぶキッチン」と出版物・Webメディアや他のJTBグループ会社とのシナジーを生み出し、旅の楽しみを積極的に発信して交流創造事業の実現を目指していきます。

※社名・肩書きは取材当時のものです。

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